遺言

遺言について

「遺言書はたくさんの資産を持つ人が書くもの」と決め付けてはいませんか?

●【遺言書】は亡くなられた方の最後の意思表示。決して「資産が多いから書く」「資産が少ないから書かない」という種類のものではありません。民法では【15歳】から書くことが認められています。

近 年では一般の方々の『権利意識』というものが非常に高まってきており、また、核家族化の浸透による他の親族との接点の無さから、遺産の分割争いに発展して しまうケースが多々見受けられます。「実は全く会ったことのない相続人がいるということがわかって…」と不安な面持ちでご相談にいらっしゃる方も少なくあ りません。

しかしながら、このような状況は故人がその分割方法の意思をはっきりと遺すことで避けられたものばかりなのです。

【遺言書をお書きになる方】は、その不動産や預貯金が『立派な財産』であることを決して忘れないでください。

みなさまが一生懸命に働いて得てきた財産を理由に、配偶者やお子さまといった、みなさまの大切な方々が揉め事に巻き込まれてしまうことは大変残念なことです。

【遺言書】という明確な意思を遺すことで、素早く普通の生活に戻ってもらうことこそ、常々考えていかねばならないことなのではないでしょうか。

【遺言書を書いてもらう方々】は、突然現れた「面識のない相続人」と遺産分割協議をしていかなければならないのはご自身であることを認識しなければなりません。

【遺言書】を遺してもらうことは、自分達が紛争に巻き込まれることを防ぐ、非常に有力な手段なのです。

「遺す人」と「遺される人」、お互いがお互いのために【遺言書を書き】、【遺言書を書いてもらうこと】をもっともっと話し合われてみてはいかがでしょうか?

自筆証書遺言の要件をしっかり満たしていますか?

●遺言書にはいくつか種類がありますが、大きく③つあります。そのメリットとデメリットを見てみましょう。

①公正証書遺言

…公正証書遺言は公証役場へ行き、公証人に作成してもらう遺言です。 公正証書遺言の際には、遺言の証人2人以上の立会が必要でとなります。

 【メリット】
  ・ 相続人が裁判所で検認手続きをする必要がない。
  ・ 遺言の原本が公証役場にも保管されるので、紛失・偽造等のおそれがない。
  ・ 専門家である公証人が作成するので無効な遺言となるおそれがない。

 【デメリット】
  ・ 公証人は内容の相談に応じてくれない。
  ・ 公証人の認証手数料がかかる。
  ・ 証人が必要となる。

②自筆証書遺言

…遺言者が『全文』『日付』『氏名』を自署し、押印するものです。

 【メリット】
  ・ 費用がかからずに自分ひとりでできる。
  ・ 遺言の存在、内容を秘密にできる。

 【デメリット】
  ・ 相続開始後に相続人が【検認手続き】を裁判所でとらなければならない 。
  ・ 遺言が発見されないおそれ、紛失のおそれがある。
  ・ 内容を偽造・変造されるおそれがある。
  ・ 要件や訂正の方法が厳格なため無効な遺言となりやすい。
  ・ 必要な文言が抜けて、文意の不明なものとなるおそれがある。

③秘密証書遺言

…秘密証書遺言は、遺言を封筒に入れ、封印した後に公証人および証人2名以上の前に差し出し、遺言者本人・公証人・証人で封紙に署名押印するものです。

 【メリット】
  ・ 内容を誰にも知られず、存在のみを明らかにしておける。

 【デメリット】
  ・ 費用と労力がかかる 。
  ・ 相続開始後に相続人が【検認手続き】を裁判所でとらなければならない。
  ・ 内容について公証人が関与しないため、無効・文意不明な遺言となるおそれがある。
  ・ 紛失のおそれがある。

【遺言書】の作成にあたっては、相続人の遺留分に十分注意することや、文章の表現などにも注意していかねばならず、要件を満たさず無効となった自筆証書遺言をお持ちになる相談者の方も少なくありません。

当事務所では【公正証書遺言】の作成を推奨しており、内容の決定から原案作成 ・ 公証人の方とのやり取りや段取りの設定までお手伝いさせて頂いております。

公正証書遺言以外の遺言書についても、お気軽にご相談ください。

必ずしもそうとは限りません。ご注意ください。

●子どもがいない夫婦の一方が亡くなった場合、、民法はその全てが配偶者に相続されるとは規定していません。第2順位としての【父母】、第3順位としての【兄弟姉妹】に相続権が発生します。

また、亡くなった方の【兄弟姉妹】が既に死亡している場合であっても、【甥っ子・姪っ子】が存命の場合にはその方々に相続分が引き継がれています(『代襲相続』)。

このような場合には、相続財産であるご自宅を奥さま名義にするためだけであっても、奥さまは旦那さまの【兄弟姉妹】と遺産分割協議を行う必要があります。

奥さまが旦那さまの【兄弟姉妹】と親交が無かった場合や、仲違いしていらっしゃる場合には、大切な方が亡くなられたという辛い状況の中、ただ独りで遺産分割協議を行っていくのは大変な苦痛が伴うことは想像に難くありません。

しかしこのような場合であっても、「財産を全て妻に相続させる」という内容の遺言書を作成しておけば、何の問題もありません。
この遺言書に基づいて、奥さまは旦那さまの【兄弟姉妹】と話し合いなどを行うことなく、きちんとご自宅の名義変更を済ますことができます。

「遺言書を作っておく」。たったこれだけのことですが、遺された方々にはこれほどまでに大きな分かれ道となることすらあるのです。

遺された遺族が受けることの出来る最低限の保証としての「亡くなった方が遺言によっても自由に処分できない財産」のことです。

●「遺産」というのは、本来は亡くなった方の財産ですから、遺言などによって自由処分できるのが原則です。しかし、それではこれまで家計を共にしてきた配偶者や子どもなどの法定相続人が、その後の生活を脅かされることとなります。

□そのような不利益を許さないために定められてる制度が【遺留分】なのです。
遺留分の計算は次のとおりです。

   ・配偶者又は子が相続人となる場合         …相続財産の2分の1
   ・父や母などの直系尊属のみが相続人となる場合…相続財産の3分の1

※ 亡くなった方の兄弟姉妹に遺留分の権利はありません。

遺留分を侵害するような形での遺言書を作成した場合には、後日、財産を相続する方が「遺留分を返せ」という形で遺留分権利者から訴えられる可能性が残るため、注意が必要です。