夫との間に子どもはいません。夫が亡くなったら、財産は全て妻の私が相続するんですよね?

必ずしもそうとは限りません。ご注意ください。

●子どもがいない夫婦の一方が亡くなった場合、、民法はその全てが配偶者に相続されるとは規定していません。第2順位としての【父母】、第3順位としての【兄弟姉妹】に相続権が発生します。

また、亡くなった方の【兄弟姉妹】が既に死亡している場合であっても、【甥っ子・姪っ子】が存命の場合にはその方々に相続分が引き継がれています(『代襲相続』)。

このような場合には、相続財産であるご自宅を奥さま名義にするためだけであっても、奥さまは旦那さまの【兄弟姉妹】と遺産分割協議を行う必要があります。

奥さまが旦那さまの【兄弟姉妹】と親交が無かった場合や、仲違いしていらっしゃる場合には、大切な方が亡くなられたという辛い状況の中、ただ独りで遺産分割協議を行っていくのは大変な苦痛が伴うことは想像に難くありません。

しかしこのような場合であっても、「財産を全て妻に相続させる」という内容の遺言書を作成しておけば、何の問題もありません。
この遺言書に基づいて、奥さまは旦那さまの【兄弟姉妹】と話し合いなどを行うことなく、きちんとご自宅の名義変更を済ますことができます。

「遺言書を作っておく」。たったこれだけのことですが、遺された方々にはこれほどまでに大きな分かれ道となることすらあるのです。