法務局における遺言書の保管等に関する政令の概要

法務局における遺言書の保管等に関する政令の概要

平成30年7月6日、「法務局における遺言書の保管等に関する法律」が第196回通常国会で成立(平成30年7月13日公布、令和2年7月10日施行予定)

法律の概要等

【趣旨】
高齢化の進展等の社会経済情勢の変化に鑑み、相続をめぐる紛争を防止する観点から、法務局において自筆証書による遺言書を保管する制度を新たに設けようとするもの。

【概要】

  • 遺言書の保管の申請
    遺言者は、法務局の遺言書保管官に対し、自筆証書による遺言書の保管の申請をすることができる。遺言者は、いつでも保管の申請を撤回でき、遺言書の閲覧をすることができる。
  • 遺言書の保管・情報の管理
    遺言書保管官は、遺言書を遺言書保管所(法務局)において保管するとともに、その画像情報を記録するなどして遺言書に係る情報を管理する。
  • 遺言者の死亡後の手続(遺言書情報証明書の請求等)
    遺言者の死亡後には、相続人等は、遺言書情報証明書の交付請求、遺言書の閲覧をすることができる。その際、遺言書保管官は、他の相続人等に遺言書を保管している旨を通知する。
  • 遺言書の検認手続の不要
    遺言書保管所に保管されている遺言書については、家庭裁判所における検認が不要。

本政令の概要等

【趣旨】
上記法律の施行に伴い、法務局における遺言書の保管及び情報の管理に関し必要な事項を定めるもの

【概要】

  • 遺言書の保管の申請の却下事由を規定。
  • 遺言者の住所等に変更があったときに届出をしなければならないことを規定。
    遺言者(遺言者の死後は相続人等)は、遺言書保管ファイルの記録(遺言書の画像情報を含む遺言書に係る情報)の閲覧をすることができることを規定。
  • 遺言書の保管期間について規定(法第6条第5項、法第7条第3項関係)。
    法において、遺言書及び遺言書に係る情報は、相続に関する紛争を防止する必要があると認められる期間として政令で定める期間の経過後に廃棄等することができることとされている。これを受け、以下のとおり規定。
    ・遺言書:遺言者の死亡の日(※)から50年
    ・遺言書に係る情報:遺言者の死亡の日(※)から150年
    ※遺言者の生死が明らかでない場合には、遺言者の出生の日から起算して120年を経過した日。
  • 遺言書情報証明書の交付等の請求権者(法第9条第1項第2号チ、第3号ト関係)法において、遺言書情報証明書の交付等の請求権者が列挙され、さらに、列挙された者に類するものを政令で定めることとされている。これを受け、同請求権者を規定。
  • 遺言書の保管申請書等の閲覧について規定。