自筆証書遺言書保管制度における通知について

自筆証書遺言書保管制度における通知について

本制度では、保管の申請がされた遺言書を長期間適正にお預かりしますが、遺言者の死後、相続人や遺言書に記載されている受遺者、遺言執行者等(以下合わせて「関係相続人等」といいます。)において、その遺言書の閲覧や遺言書情報証明書の取得を行い、最終的には遺言の内容を知っていただくことが重要です。
そこで、遺言書保管所から、関係相続人等に対して、遺言書が遺言書保管所に保管されていることをお知らせする「通知」という仕組みを設けました。通知には、「関係遺言書保管通知」と「死亡時の通知」の2種類があります。

関係遺言書保管通知とは

この通知は、遺言書保管所に保管されている遺言書について、遺言者の死亡後、関係相続人等が、(1)その遺言書を閲覧したり、(2)遺言書情報証明書の交付(以下合わせて「閲覧等」といいます。)を受けたときに、遺言書保管官が、その他の関係相続人等に対して、遺言書保管所に遺言書が保管されている旨を通知するというものです。これにより、その他の全ての関係相続人等に遺言書が保管されていることが伝わることとなります。
ただし、関係相続人等のうちのいずれかの方が、閲覧等をしなければ、仮に相続が開始した(遺言者が死亡した)としても、この通知は実施されません。

死亡時の通知とは

そこで、関係遺言書保管通知を補うものとして、遺言者の死亡の事実を把握することが可能となる仕組みによって、遺言書保管官が遺言者の死亡の事実を確認した場合には、あらかじめ遺言者が指定した者に対して、遺言書が保管されている旨を通知することとしました。この死亡時の通知については、令和3年度以降頃から本格的に運用を開始することとしています。
この通知は、希望する遺言者のみについて実施することとし、遺言書の保管の申請時に、次に掲げる様式により、同意事項に同意し、通知対象者の指定をしていただくこととなります。
通知対象者は、遺言者の推定相続人並びに遺言書に記載された受遺者等及び遺言執行者等から1名を指定することとなります。まずは、その方に遺言書が保管されている事実が伝われば、その他の相続人等にも確実にそのことが伝わると思われるような立場の方や、確実に保管の事実を伝えたい方を選択していただくことをおすすめします。

死亡時の通知の対象者欄

通知の内容について

通知文面について

本制度の2種類の通知が、実際にどのようなものなのかをお示しします。
記載内容は、「遺言者の氏名」、「遺言者の出生の年月日」「遺言書が保管されている遺言書保管所の名称」及び「保管番号」であり、いずれも同一です。2種類の通知のいずれかであるかは、通知名表題部分における「(指定による通知対象者用)」の文言のある通知が死亡時の通知であり、無いものが関係遺言書保管通知です。

関係遺言書保管通知 死亡時の通知

通知の効果について

通知の効果やそれが持つ意味については、2種類の通知で大きな違いがあります。
関係遺言書保管通知については、閲覧等の請求の際に、その写しを添付することにより、遺言者の最後の住所、本籍(外国人の場合は国籍)、死亡の年月日並びに遺言者の相続人の氏名、出生の年月日及び住所について、請求書の記載を省略することができます。
他方で、死亡時の通知については、そのような記載省略等は認められていません。また、死亡時の通知は、遺言者が保管の申請時点での推定相続人もその通知対象者として指定することができます。そのため、関係遺言書保管通知と違い、死亡時の通知を受け取ったとしても、実際に相続開始時点で相続人でない場合(遺言者の遺言書の保管申請時以降、当該遺言者と離婚した者などが該当します。)が含まれることにも注意が必要です。
この場合、当該遺言書に受遺者等又は遺言執行者等として記載されている場合を除き、当該遺言書の閲覧等の請求を行うことができる者に該当しないこととなります。

通知を受け取ったら・・・

通知は、その名宛て人である関係相続人等に対して、自身に関係する遺言書が遺言書保管所に保管されていること等をお知らせするものであり、その遺言の内容を確認するための閲覧等を促すものです。
もし、これらの通知を受領した場合には、最寄りの遺言書保管所において、その遺言の内容を確認するための閲覧等を行っていただくことをおすすめします。

確実な通知のためのお願い

通知は、確実に関係相続人等の元へ届くことが必要です。 そのために、保管の申請時において、遺言書に記載された受遺者等及び遺言執行者等の方々の正確な氏名又は名称及び住所の記載に御協力ください。保管の申請時の添付書類ではありませんが、申請書へのそれらの事項の記載に当たっては、可能な限り、それらの方々の協力を得て、住民票の写し等の記載を確認してください。
また、保管の申請時以降、受遺者等及び遺言執行者等として遺言書に記載等した方々についての転居等の変更や、死亡時通知の対象者として指定した推定相続人との間での身分関係の変更等がある場合には、変更の届出を行って下さい。この届出は、遺言書が保管された遺言書保管所に限らず、全国どこの遺言書保管所に対しても可能です。