相続登記の義務化で失敗しないために

相続登記の義務化で必要になる手続き

2024年をめどに、土地や建物の登記が義務づけられます。また、義務化に伴い相続登記の手続きが簡素化されます。土地の管理が難しい場合は相続した土地を手放し、国庫に納められる制度が新設されます。

これまでの相続登記では、相続人全員の戸籍などを集めなければいけませんでした。この不動産登記法を改正し、相続人が複数いる場合、相続人のうち一人が申し出れば手続きできるようになります。

相続手続きをの流れは以下になります。

1,必要書類の準備(お客様)
相続登記の必要書類を準備します。当事務所にご持参するか、郵送でも可能です。

2,相続人の調査(当事務所)
お亡くなりになった方は、出生時からお亡くなりになるまでを除籍謄本で繋げなければなりません。書類に不足がある場合は、当方にて不足書類を取得させて頂きますので、ご遠慮なくご依頼下さい。

3,遺産分割協議書・委任状の作成(当事務所)
誰が相続するのかを協議していただき、決定した遺産分割内容をもとに遺産分割協議書を作成いたします。

4,相続登記の申請、不動産名義変更(当事務所)
遺産分割協議書、登記申請委任状が到着しましたら、登記申請書を作成し管轄法務局支局に登記申請いたします。
相続登記はおおむね10日から2週間程度で完了いたします。

5,相続手続完了
登記識別情報情報通知書、登記完了証を法務局より受領し、登記申請内容通りの登記がなされているか登記事項証明書を取得して確認いたします。

 

相続登記の申請をしないと

相続登記の申請は3年以内におこなわなければいけません。
親が所有する不動産を相続することになった場合、所有権を取得したと知った日から3年以内に登記を申請する必要があります。または、遺産分割で所有権を取得した場合、分割の日から3年以内に登記を申請する必要があります。
正当な理由がなく申請をしないと10万円以下の過料を求められます。

相続登記の手続きに必要な書類

相続登記の手続きとは、土地や建物を所有している人が亡くなった際に名義を相続人に変更する手続きです。相続手続きに必要な書類は、おもに住民票や戸籍謄本などですが、遺言書や遺産分割協議書の有無により違ってきます。

 

遺言書がある場合

遺言書
不動産を相続する人の住民票
不動産を相続する人の戸籍謄本
被相続人の住民票の除票
被相続人の戸籍謄本(死亡が確認できるもの)
検認調書または検認済証明書(公正証書遺言の場合は不要)
遺言執行者の選任審判書謄本(遺言書で遺言執行者が選任されている場合は不要)

遺産分割協議書があり、遺言書がない場合

遺産分割協議書(法定相続人全員の署名、実印の捺印があるもの)
不動産を相続する人の住民票
相続人全員の戸籍
相続人全員の印鑑証明書
被相続人の住民票の除票
被相続人出生から死亡までの連続した戸籍

遺言書と遺産分割協議書がない場合

相続人全員の戸籍
相続人全員の住民票
被相続人の住民票の除票
被相続人出生から死亡までの連続した戸籍

 

なぜ相続登記が義務化されるの?

相続登記がされないこと等により、所有者不明土地が発生します。所有者不明土地があると、周辺の環境が悪化したり、道路工事など公共事業を進める際に事業が一部だけ止まってしまうなど、地域全体の整備や安全に支障が発生してしまいます。

所有者不明土地とは

所有者不明土地とは、不動産登記簿により所有者が直ちに判明しない土地、または、所有者が判明しても、その所在が不明で連絡が付かない土地です。日本全体の所有者不明土地の割合は22 %(H29国交省調査)で、おもな原因は相続登記の未了が66%、住所変更登記の未了が34%になります。

所有者不明土地の解消に向けた民事基本法制の見直し

近年で所有者不明土地問題がもっとも大規模に表れたのが東日本大震災の被災地です。被災地では調整が難航してしまい、相次ぐ要望により東日本大震災復興特別区域法を改正し、土地収用手続きの緩和を図りました。

 

図:所有者不明土地の解消に向けた民事基本法制の見直し

所有者不明土地の解消に向けた民事基本法制の見直し

参照:法務省 所有者不明土地の解消に向けた民事基本法制の見直し(民法・不動産登記法等一部改正法・相続土地国庫帰属法)(http://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00343.html

所有者不明土地

日本全体で不動産登記簿のみでは所有者の所在が確認できない土地の割合は約22%(H29国交省調査)になります。日本中の所有者のわからない土地をすべて合わせると九州と同じ広さになります。